株式会社ユーブル「APPRENTICE(アプレンティス)」未経験から即戦力エンジニアを育てる実践型プログラム「APPRENTICE(アプレンティス)」。 独学では身につきにくい“現場で通用する力”を、企業と連携した実務中心のカリキュラムで養う新しい育成モデルです。ホライズンテクノロジーはその立ち上げ期から、新規事業アドバイザーとして制度設計・採用支援・企業開拓に伴走してきました。 今回は、アプレンティスを運営する株式会社ユーブル代表・山浦清透様(以下、敬称略)に、プログラム誕生の背景やホライズンテクノロジーとの共創、そしてこれからのエンジニア育成の展望についてお話を伺いました。株式会社ユーブル/代表取締役 山浦清透新卒でWeb系企業に入社し、ビジネス職からエンジニアへとキャリアを転身。エンジニア・プロダクトマネージャーとしての経験を積んだ後、2019年に独立。「テクノロジーを身に付けたい人が“できる”になる」をコンセプトに、プロのエンジニアを育成する実践型スクール「Apprentice(アプレンティス)」を展開。YouTubeではプログラミング学習チャンネルを運営し、登録者数は9万人。Udemyでの受講者数は14万人を超えるなど、オンライン教育分野でも幅広い支持を集めている。伴走支援に至った背景・未経験者の「実務レベル」不足による企業マッチングの難しさ・候補者の魅せ方・提案力の不足・受講生の育成と就業先企業のニーズをつなぐ仕組みが未整備効果・候補者のプロフィール改善と動画紹介により、企業からの反応を大幅に向上・企業ニーズに即した育成と人材提案により、マッチ度の高い支援を実現・育成から採用までを一貫してつなぐ連携スキームを構築育成事業立ち上げの背景と想い――「Apprentice(アプレンティス)」という事業について教えてください。山浦: アプレンティスは、未経験から現場で活躍できるエンジニアを育成するための実践型プログラムです。私たちは「社会の中に、教室を。」というコンセプトを掲げ、従来のオンライン学習やスクールでは得にくい『“現場での実務経験”を軸にした教育モデル』を提供しています。具体的には、現役エンジニアによる1on1メンタリングや、複数人でのチーム開発、さらには企業向けプレゼンイベント「ドラフト会議」などを通して、実務で求められるスキルとマインドセットを習得できる環境を整えています。――「アプレンティス」という言葉には、どのような想いが込められているのでしょうか?山浦: もともとは“アプレンティスシップ”という、ヨーロッパにある「徒弟制度(職業訓練の一形態)」から着想を得ています。 私自身、マーケティング職から未経験でエンジニアに転向した経験があります。最初に入社したのはWeb系の自社開発企業で、SEOや広告運用などを担当していたのですが、もともとプログラミングが好きだったこともあって、日々の業務の中で小さな自動化スクリプトを作るなど、効率化の工夫をしていました。――プログラミングは独学だったのですか?山浦:完全に独学です。ただ、どれだけ学んでも「現場で使えるコード」が書けるようになるのは、とても難しいと感じていました。 だからこそ、現場で学ぶ機会を得られたことは、自分にとって大きな転機でした。当時、上司に「本気でやるなら応援する」と言っていただき、現場に飛び込んで必死に学びました。その経験がなければ、今の自分はなかったと思います。――その原体験が、アプレンティスの構想につながっているのですね。山浦: そうですね。自分が採用する側の立場になってから、強く感じたのは、「採用したい若手は多いのに、スキル不足や教育体制の未整備で現場が受け入れにくい」ということです。彼らは決して努力をしていないわけではなく、YouTubeやProgateなど、オンライン教材を駆使して一生懸命学習していますが、それだけでは実務で求められる水準に届かないのが現実です。――実務経験の中で、育成に関する課題も感じていたのでしょうか?山浦: 独学だけでは越えられない壁があると強く感じていました。特に、プロダクションレベルのコードを書く経験や、実際のユーザー課題に向き合う感覚は、書籍やオンライン学習だけでは得られません。一方で、正しい順序と環境で経験を積めば、誰でも現場で通用するレベルに到達できるはずです。にもかかわらず、そうした“成長の機会”がそもそも用意されていないことで、埋もれてしまう人が非常に多い。だからこそ、こうした機会格差をなくし、挑戦できる環境を社会の中につくりたいという想いが『社会の中に教室を』というアプレンティスのコンセプトにつながっています。 ホライズンテクノロジーとの出会いと共創の始まり―― ホライズンテクノロジーとの関係は、どのように始まったのですか?山浦:当時、私たちは「育てた受講生をどの企業に送り出すか」という部分で、大きな壁に直面していました。 プログラムを通じて着実に力をつけた受講生は増えていたのですが、その実力や価値を企業にどう伝えればいいのか、またそれを仕組みとしてどのように構築すべきか、模索している段階でした。 そんなとき、当時の取締役から「エンジニアの採用や育成に詳しい人がいる」と紹介されたのが、ホライズンテクノロジー代表の大谷さんでした。実際にお会いした瞬間、「この方となら、この壁を一緒に乗り越えていける」と強く感じたのを覚えています。そこから、毎月の定例相談という形で、継続的にアドバイスやご支援をいただくようになりました。―― 企業開拓において、どのような支援を受けたのでしょうか?山浦:率直に言うと、私たちは「受講生を育てる側の視点」は持っていても、「企業が求める人物像」を具体的に描けていませんでした。その点、大谷さんは自社の採用はもちろん、他社のCTOや技術顧問として育成・採用にも幅広く関わってこられたご経験があります。「どんな人材が求められているのか」「どんなニーズが実際にあるのか」といったことを毎回相談しながら、こちらから出したアイデアに対してフィードバックをいただく。そうした試行錯誤のサイクルを、ずっと繰り返してきました。一つひとつ丁寧に、時間をかけて育てていった感覚です。――企業側の“解像度”を一緒に上げていくプロセスだったのですね。山浦:まさにその通りです。大谷さんの強みは、採用・育成・技術のすべてを横断した視点を持っていることです。私たちが見落としていた企業のニーズを可視化し、「受講生をどう魅力的に見せるか」という部分を徹底的にブラッシュアップしてくださいました。 さらに、大谷さん自身のネットワークから企業をご紹介いただくこともあり、そのおかげで受講生の就業機会が広がっていきました。私たちにとっては、育成して終わりじゃなくて、その先の“送り出し”までが大事なんです。そこをしっかり支えてくださったのが大谷さんでした。育成パートナーとしての支援と価値――特に印象に残っている支援はありますか?山浦:最も大きかったのは、「候補者の見せ方」を徹底的に改善していただいたことです。以前はレジュメに良い点も課題点もすべて正直に書いており、企業側に「この人を面接したい」と思ってもらえないケースが多くありました。 大谷さんからは「企業は面接の場で見極める力を持っている。まずは“会いたい”と思わせることが第一歩」とアドバイスをいただきました。その方針に基づいて、レジュメを端的にまとめ、自己紹介動画を添えるよう改善した結果、企業側の反応が劇的に変わりました。「このレベルならむしろ歓迎」という声をいただくことが増え、受講生のチャンスが大きく広がっていきました。――候補者の紹介イベントを定期的に開催されていると伺いましたが、その内容について教えていただけますか?山浦:はい、私たちは「ドラフト会議」と呼んでいる”候補者紹介イベント”を、約3カ月に一度のペースで開催しています。 このイベントでは、アプレンティス生が取り組んできた成果物やプロジェクトを企業の方々に直接プレゼンし、自分のスキルや強みをリアルに伝える機会を設けています。単にレジュメを提出するだけでは見えにくい、「実務に近い開発経験」「課題解決力」「コミュニケーション能力」を可視化できる点が大きな特徴です。 イベントの構成は、各候補者が5〜10分程度で発表し、その後に質疑応答を行うスタイルです。チーム開発で作成したプロダクトのデモや、コードレビューで工夫したポイント、問題解決のプロセスなどを自分の言葉で説明します。 参加企業にとっては、候補者がどのような姿勢で学び、どう課題に向き合ってきたかが直接伝わる貴重な場となっています。――ホライズンテクノロジーはこのイベントでどのように支援しているのでしょうか?山浦:大谷さんに毎回ゲストとして参加いただき、候補者一人ひとりのプレゼン内容に対するフィードバックをいただいています。たとえば、「この説明では企業に伝わりづらい」「技術的には強みなのだから、もっとアピールすべき」といった具体的な助言を、企業目線で的確にいただけるので、候補者のプレゼンスキルが回を追うごとに格段に向上していると感じます。 結果として、企業から「ぜひ会いたい」と言われる候補者が増え、採用に直結するケースも大幅に増えました。――今回の取り組みは、ホライズンテクノロジーでなければ形にならなかったと感じる部分はありますか?山浦:大谷さんのように、採用と育成の両面に深く精通し、現場の視点と経営の視点を行き来できる方は本当に少ないと感じています。 普通の顧問や外部パートナーであれば、決められた範囲で助言して終わりというケースが多いかと思います。その点大谷さんは、私たちが本当に大切にしている「人を育てる価値観」や「未経験者の可能性を信じる姿勢」にまで深く寄り添い、同じ立場で考え、動いてくださる。 その違いは非常に大きいと思っていますし、そういった信頼関係があるからこそ、ここまで密に連携して取り組めているのだと思います。これからのエンジニア育成と展望――近年、エンジニア職はますます注目を集めていますが、今後企業が求めるエンジニア像は、どのように変化していくと感じていますか?山浦:特に強く感じるのは、「技術を使って何を実現するか」という事業目線や、お客様の課題を本質的に捉える視点が、今後ますます重視されるということです。 単純にコードを書くだけの人材ではなく、プロダクトやサービス全体を俯瞰し、主体的に提案・改善できるエンジニアが求められています。AIの普及により、定型的な作業やコーディングはどんどん自動化されつつあります。だからこそ、AIが生成した成果物を理解・評価し、最終的な判断を下せる力、そしてお客様や現場が本当に求めている価値を引き出す力が必要になっています。この両方を高いレベルで備えているエンジニアはまだ少ないですが、そうした人材こそ企業から強く求められ、評価される時代になってきていると感じます。 アプレンティス卒業生2名――最後に、今後のエンジニア育成について想いをお聞かせください。山浦:これからも、「技術と理念の両方を兼ね備えたエンジニア」を育て続けたいと思っています。本気でエンジニアとして生きる人が、自分の人生に誇りを持って歩めるように。 その結果として、企業やサービス、社会がより良くなる──そんな連鎖が生まれる育成を目指しています。そのためには、技術力だけでなく、「仕事に向き合う姿勢」や「責任感」といった、人としての土台やマインドも一緒に育てていけたらと考えています。 ――貴重なお話をありがとうございました!「育成」と「現場」をつなぎ、人材の可能性を最大限に引き出すー。 ユーブルとホライズンテクノロジーの共創は、これからのエンジニア育成の“新しい当たり前”を切り拓いています。